AXISギャラリー・シンポジア 卒業制作展レポート   

女子美術大学 ファッションテキスタイル表現領域 2016年度卒業制作展

17.04.12

3月18日(土)から20日(月)にかけて、アクシスギャラリーで有志の学生たちの作品14点が展示された。自分を表現するためのツールとして衣服を考案した作品が印象的だった。そのなかから優秀作品賞を受賞した3点を紹介する。

尹 ヌリ「愛心 애심 」
「韓国人にとって本質的な思想や共通の感覚は、家族を愛するように物事を愛すること」と話す、尹 ヌリさん。彼女は韓国の儒教的宗教観や日本の仏教の考えを調査し、衣服を5体制作。糸で繋がった衣服たちは、時代から時代へ受け継がれてきた愛する心の連なりを表し、先頭の衣服は自らの身体であるという。また随所に見られる刺繍の輪には、細胞や言葉、愛などを内包した意味があり、一針ずつ手で入れることで、想いを表現しようと試みた。

酒井芽衣子「運服——meguru huku-」
どんな人でも単に生きているのではなく、目に見えないさまざまなものを背負って生きているのではないかと考え、服とバッグに落とし込んだ。ユーザーを限定しないように白を使い、ほつれなどエイジング加工が施してあるのは今まで生きた証を表現したため。素材は麻と綿で、着用する人がフレキシブルに身に着けられるようにそれぞれのパーツサイズを細かく検討していったという。衣服は身体の一部であることを人生の側面から考えさせてくれる作品だった。

岩澤菜生「歩調の同化」
映像を用いて作品を構成した岩澤菜生さん。日常生活の何気ない行動は、ある視点から見ると約束事のように皆が同じ行動を取っていることがある。彼女はそこに着目し、「歩調の同化」を考えた。よって、どの衣服も同じサイズ、同じ表情。赤を使った理由は、赤にはありのまま、裸、真実という意味があると考えたからだという。映像は、エレベーターの中で階数表示を見ていたり、電車で携帯を見続けていたり、とユーモアでウィットの効いたものになっていた。

自らを衣服で表現するということを考えると、まずは自分がどんな存在なのかを確かめる。育った環境や対人関係、果てはバイトのことにまで及ぶかもしれない。行動ひとつ取っても、各々の思考が表れる。来場者もそう考えさせられたはずだ。(文/今野敬介)

女子美術大学 ファッションテキスタイル表現領域
2016年度卒業制作展
3月18日(土)〜20日(月)
アクシスギャラリー

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