富山ガラス作家協会展2014「ガラスが繋ぐ、人、未来」より   

第2回「岩瀬明子」

14.06.04

「稜線の物語」(ホットワーク/キルンワーク H500/ W300/ D200 mm)

表現したい作品が私の手の中で生まれ、形になって人々に提供することができる。それが工芸の面白いところだと思います。ガラスは透明と不透明、柔らかさと硬さという不可逆性を持つ魅力的な素材です。仕事をするうえで、私はいつもこの魅力をどのように生かすかに取り組んできました。

そしてガラスという素材には、透明な内側の空間に立体的な模様を描くことができる、それがとても面白く感じるのです。今回の作品「稜線の物語」は3枚のガラス板それぞれに3つの色調で模様を閉じ込めました。木漏れ日のような、風や水の流れのような心地よい揺らめきを重ねたガラスで表現し、二重の立体感と山の稜線のようなフォルムで全体をまとめました。

私の作品を覗き込む人々が、ガラスに閉じ込められた光を感じることによって自身の希望に触れてほしい。そして、私自身が自分そのものに近づいてゆけるような仕事をしていきたい。そんな想いでいます。

岩瀬明子/1978年愛知県額田郡幸田町生まれ。2000年静岡大学農学部森林資源科学科卒業。03年〜07年デンマークのボンホルムガラス陶芸学校で学ぶ。12年富山市にアトリエ「Aki-Kos Glass」を設立。
http://www.akikosglass.com

この連載は、去る3月に六本木のアクシスビル地下1階シンポジアで開催された富山ガラス作家協会展2014「ガラスが繋ぐ、人、未来」に参加した9名の作家の皆さんに、ご自身の作品とコンセプトについて語っていただきます。

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