連載コラム 「大谷和利の気ニナルデザイン」   

vol.16「レベル10 Mマウス」

12.01.30

日常的な電子デバイスのインターフェースはマルチタッチに変わりつつあるが、PCゲームの世界では、依然としてマウスとキーボードによるコントロールが主流となっている。

ゲーマー向けPCケースは、パワーを誇示するような独自の進化を遂げており、大量の熱を発する高クロックCPUを冷却するためのクーリングファンも性能が高く、しかもそのことを視覚的に理解させるようなデザインが施されることが多い。

こうしたケースやファンの専門メーカーの1つである台湾のサーマルテイク社が、BMWの工業デザイン部門であるデザインワークスUSAに依頼して完成したマウスが、この「レベル10 Mマウス」だ。

その特徴は、大胆に内部パーツを露出させた外骨格的な構成にあり、それに応じてパーツや回路自体も見せることを念頭に置いた形状やカラーリングが施されている。

もちろん、マウスの内部回路がPC本体と同じように発熱することはなく、内部冷却も不要なものの、操作に熱中すれば手のひらに汗をかいて不快感を感じたり、コンマ何秒のレスポンスを要求されるゲームのタイミングを誤る可能性はある。上面の、手が最も密着する位置にハニカム状の通気口を配したデザインには、それを防ぐ狙いがあり、全体としてスポーツカーのようなスポーティでメカニカルなイメージを創出することに成功している。




大谷和利/テクノロジーライター、東京・原宿にあるセレクトショップ「AssistOn」のアドバイザーであり、自称路上写真家。デザイン、電子機器、自転車、写真に関する執筆のほか、商品企画のコンサルティングも行う。近著は『iPodをつくった男 スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス』『iPhoneをつくった会社 ケータイ業界を揺るがすアップル社の企業文化』『43のキーワードで読み解く ジョブズ流仕事術:意外とマネできる!ビジネス極意』(以上、アスキー新書)、『Macintosh名機図鑑』『iPhoneカメラ200%活用術』(以上、エイ出版社)、『iPhoneカメラライフ』(BNN新社)など。

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