展示会・見本市   

「グッドデザインエキスポ2011」レポート その3

11.09.12

グッドデザインエキスポ2011の会場では「Area Aid Design Project – JDP 東北茨城デザインプロモーション」と題したコーナーで、東北6県+茨城県の100社の作品が特別展示された。同プロジェクトは東北・茨城の事業推進支援を目的とし、3カ年計画で日本デザイン振興会が主催・関与する国内外のデザイン関連の展覧会や見本市への出展を促進・PRするもの。秋以降も、台湾と香港での出展、2012年春には東京ミッドタウン・デザインハブでの出展などを実施予定だ。

さて、前回に続いて、グッドデザインエキスポ2011より、展示作品をいくつか紹介したい。

■ユーザーの体験・価値観をリデザインする

応募カテゴリー:医療機器に関する用品と設備
応募対象名:重粒子線照射システム 重粒子線照射システム
企業名:株式会社東芝 (東京都)/独立行政法人放射線医学総合研究所 (千葉県)/株式会社日本設計 (東京都)
デザイナー:株式会社東芝 デザインセンター 社会インフラデザイン担当
重粒子線治療の普及を目指し、技術、施設、装置、情報システムすべてを一新した。患者やスタッフの負担を軽減することで、患者を第一に考えた「おもてなし」の心が感じられる治療環境を実現したという。

応募カテゴリー:スポーツ・趣味用品
応募対象名:腕時計 毛糸で作る腕時計Knit-SHOCK!!
企業名:ミントハウス (東京都)
デザイナー:大図まこと
自分の手で刺繍をしてオリジナルの腕時計をつくることができる手芸キット。工業製品に手作りや個性といった要素を組み合わせることで新しい価値や体験を提案。

応募カテゴリー:パブリックコミュニケーションのデザイン
応募対象名:スタンプを使ってデザインの楽しさを体験できるプロダクト スタンプイット
企業名:株式会社ドラフト (東京都)
デザイナー:株式会社ドラフト
店舗で好きなスタンプを押してオリジナルのノートなどをつくれる仕組み。「大量生産ではなく手作り生産」「デジタルではなくアナログ」「既製品ではなくオリジナル」を柱にしたプロジェクト。世界で唯一のオリジナルデザインの楽しさを提案する。

応募カテゴリー:インターフェースのデザイン
応募対象名:ユーザーインターフェース docomo Palette UI
企業名:株式会社NTTドコモ (東京都)
デザイナー:株式会社NTTドコモ プロダクト部 ユーザーインターフェース企画担当
フィーチャーフォンとスマートフォンの両方で提供されるドコモのユーザーインターフェース。両者の長所を融合させ、どちらを使っても同じ世界観とベネフィットが体感できるドコモ固有のエクスペリエンスを実現。

応募カテゴリー:デザインによる研究・開発
応募対象名:ピーマン こどもピーマン
企業名:タキイ種苗株式会社 (京都府)
デザイナー:タキイ種苗株式会社 研究農場
従来のピーマンに比べ苦くなく、ピーマン臭がない品種で、さらにビタミンCやカロテンが豊富に含まれており、栄養価が高い。形も小型でお弁当などに使いやすいそうで、「こどもピーマン」が好きなこどもが増えているとか。

■増えてきた社会・インフラデザイン提案

応募カテゴリー:社会貢献活動のデザイン
応募対象名:自販機を活用する飲料水缶サイズの防災グッズ iBOUSAI
企業名:城月雅大 (高知県)、大槻知史 (高知県)
デザイナー:本田かほり
全国に約256万台設置されているという飲料水の自動販売機を防災インフラとして活用。被災生活時の女性のストレスケアを目的とした「美」缶、就寝時の災害発生からの避難をサポートする「夜」缶、軽度のケガや避難所での健康維持をサポートする「看」缶、職場からの徒歩帰宅を支援する「帰」缶で構成されている。

応募カテゴリー:コミュニティ・地域社会のデザイン
応募対象名:雇用創出を核とする地方活性化プランのデザインワーク 九州ちくご元気計画
企業名:筑後地域雇用創造協議会
デザイナー:浅羽雄一、井手健一郎、岩下建作、川口竜也、兒島正明、塩塚隆生、品川武士、先崎哲進、高須学、中庭日出海、橋爪大輔、前崎成一、町谷一成、梶原道生、三迫太郎、武永茂久、二俣公一ほか
雇用創出を核とする地方活性化プランのデザインワーク。写真は「線香花火のRedesign」と題したプロジェクト。筒井時正玩具花火製造所とデザイナーの中庭日出海の協働で、草木染めされた八女手漉き和紙を使った美しさとこだわりを押し出したブランディング。

応募カテゴリー:サービスのデザイン
応募対象名:次世代自販機 次世代自販機
企業名:株式会社JR東日本ウォータービジネス (東京都)
デザイナー:柴田文江(Design Studio S 代表) 富士電機リテイルシステムズ株式会社 ピーディーシー株式会社 Eight Tokyo G.K.
サーバーと各機体はWiMAX網で繋がっており、タイムリーなコンテンツの提供などが可能。大型タッチパネルディスプレイや顔認証センサー、電子マネーといった新しい機能を搭載することで企業(商品)と顧客の新しいコミュニケーションを実現。

応募カテゴリー:サービスのデザイン
応募対象名:スピーチプライバシーシステム VSP-1
企業名:ヤマハ株式会社 (静岡県)
デザイナー:ヤマハ株式会社 デザイン研究所、サウンド・IT開発室
スピーチプライバシーに対する新たなソリューション。従来の「ノイズで会話をかき消す」方式ではなく、人の話し声を素材に合成した「情報マスキング音」により会話内容をカモフラージュ。「話し声は聞こえるが、内容はわかりにくい」という状況をつくる。(文・写真/今村玲子)

グッドデザイン賞についてはこちら


今村玲子/アート・デザインライター。出版社を経て2005年よりフリーランスとしてデザインとアートに関する執筆活動を開始。現在『AXIS』などに寄稿中。趣味はギャラリー巡り。自身のブログはこちらまで。

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