AXIS Magazine   

産学共同の正しいやり方・番外編/多摩美術大学とナイキの「マス・クラフトマンシップ」プロジェクト その2

11.02.22

前回に続いて多摩美術大学 生産デザイン学科プロダクト研究室とナイキによる「マス・クラフトマンシップ」プロジェクト からの作品を紹介します。シューズだけでなく、バッグやウェアなどさまざまな分野や使用環境を想定した作品が並びます。

「NIKE HYDRATE」(松尾雄太)*一番上の写真も。
山岳部をランニングで駆け抜けるトレイルランニングに特化した水分補給用のバッグ。容量1.5リットルのタンクを内包しながらも軽量感を与えるため、タンクを体幹に密着させる構造にしてフィット感を向上。背部がメッシュ素材で熱を逃がして体温調節する。

「NIKE SLOW」(鈴木粧子)
アウターとインナーをセットで着用する女性用のウォーキングウエア。紫外線から身体を守るためにフードを大きくするなど、形状に特徴を持たせている。ウェアが肩からずれ落ちないようにカッティングをU字ラインにし、すべりどめとしてインナーに印傳技法を施している。また、前見頃の両脇部分にくの字のカッティングをすることで、タイトに身体を圧迫することなく、全体的なシルエットラインを美しく見せている。

「NIKE M0LT」(村岡 明)
コンニャク紙とタイヤチューブでつくるシューズ。簡単に安く手に入る材料で第三世界での靴の需要に応える。紙には伸びないという弱点があるが、紙を重ねることで、それぞれがスライドしてフィット感を保ち、耐久性の必要なつま先部分や小指の付け根部分などでは紙が3枚重なっており強度を保っている。防水対策として、柿渋を塗るなど、軽さの追求とともにいくつもの耐久面での工夫を行っている。ソールには、第三世界では生産がまだ難しいと思われるEVA製の簡易なスパイクソールをナイキが支給し、現地でアッパーと接着して完成品となることを想定している。

次回につづきます。

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