グラフィック    展示会・見本市   

第2回モリサワ文字文化フォーラム「文字とデザイン2010」 番外編

10.04.12

昨日アップした「文字とデザイン2010」と題したトークイベントの模様。今回は、そのレポートからこぼれ落ちてしまった話題をいくつか紹介していきます。

最初の写真……これは、今回のイベント告知用に浅葉克己さんがデザインを手がけたチラシです。ポスターとして制作されたデザインに、 出演者などイベント情報を加えたものとなります。長谷川等拍の影響という墨の濃淡で描かれた「モ」の字はモリサワを、「m」はマシュー・カーターさんを意味しているそうです。また、右やや下のほうには、「Always love to have you here, Matthew!」というカーターさんに宛てた個人的思いがイラストとともに載せられています。

トークイベントの会場は、2009年11月に完成したモリサワ新本社ビルでした。日本の活字が正方形に収まることに加えて、人が集うスクエアになることを目指し、「四角」をコンセプトとして設計されているそうです。また、ビル全体のサイン計画をグラフィックデザイナーの廣村正彰さんが担当し、フロア表示などさまざまなところに空間性に配慮された視覚効果抜群のデザインがちりばめられています。

基調講演で登場したマシュー・カーターさん。「世界でもっとも読まれているデザイナー」と紹介されたように、「ニューヨーク・タイムズ」や「ガーディアン」、マイクロソフトなどに書体を提供したことで知られています。そんなカーターさんは60年代にライノタイプ社に勤務。そこで、英国の書家であるチャールズ・スネルの書き文字をベースとしたタイプフェイス(「スネル・ラウンドハンド」)の制作に取り組みます。数多くのドローイングを描くものの、それらのスケッチの大半が破棄されてしまい、残っているのは「職人が赤インクをかけてしまったばかりにはじかれた」というこの1枚だけだそうです。すべてが現存していれば、きっと基調なコレクションアイテムになっていたことでしょう。

これは、松本弦人さんが始めたbccksというウェブ上のサービスを経由して制作された「天然文庫」からの1冊です。1 冊500円から、個人でも文庫本がつくれるとあって、新しい出版のかたちとして注目を集めそうです。「本にするという目的を持つことで、写真のクオリティや文章の情報の質が上がる」と松本さんは言います。iPhoneやiPadもいいけれど、本(文庫)というメディアフォーマットを面白いと感じている人は、今でも決して少なくないはず。そうした人たちを呼び込む仕組みとしても、bccksおよび天然文庫のサービスは注目です。浅葉克己さんとは、卓球の本をつくろうという企画があるようです。

イベントでいただいた5色のクリアフォルダーです。「資料」「コレ 大事」「予算案」「後で」「締め切り間近」といった種類に分けて、情報が閉じれるようになっています。他に、カレンダーやアンケートに回答した人のみに配られた大日本タイポ組合がデザインした特製ノート、メモ帳など、お土産も満載のイベントでした。

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